Tostaのバセドウ&低下症 闘病記
P5.そして機能低下へ |
甲状腺ホルモン低下 26歳 1999.5月 通院開始4年 アイソトープ治療後1ヶ月 |
今度のアイソトープ治療はうまくいったらしいよ。 でも最初は心臓バクバクだから、しばらくインデラル飲めって。 先生の予想より早く甲状腺ホルモンは低下して、1ヶ月後には少し機能低下になったよ。でも、アイソトープ治療後1〜3ヶ月はグンと低くなって、また、回復してくるらしいよ。だから、とりあえずもう少しこのまま様子みよっていわれた。 カラダも別に問題無いなあ。 |
アイソトープ治療は、1ヶ月位で効果が出てくるそうですが、僕は1ヵ月後にはもう、機能低下症の領域に入りました。アイソトープ治療後は一旦甲状腺の機能が低下したのち、甲状腺の機能は少し回復するそうです。僕の場合は、もともと、確実にやや低下症になるように多めのアイソトープを飲んでいるため、正常値までの回復はまず見込めないが、可能性はあると言われました。 |
鬱のはじまり? 26歳 1999年6月 アイソトープ治療後2ヶ月 |
最近、いじょーにシゴトやる気しねぇ〜。ぐへ〜。それに、な〜んか、遊んでても、いまいち気分がノラないんだよね〜。休みもなんもやる気しね〜。よめさんともな〜んかしっくりこねぇ。 休みの日といったら、夏休みに行くバリの本ばっかりみてるね。他にもどっかいきてえな〜。タイとかベトナムとか...。ムショーに旅がしたいよ。生活がなんかダルくて、どーでもいい感じ...。 あ〜、体重はまたずいぶんと増えたな〜。退院時53kgが、もう59kgじゃねーか。ベストは57kgくらいだったと思うんだけどな〜。まあ、いつからバセドウ病になったかも判らんから、ほんとの体重も良くわからんけど。 僕:「先生、調子悪いですよ〜。」 先生:「うーむ、FT4が0.33、FT3が1.33低いね。TSHは、93.77だもんね。いい感じで下がったね〜。でも、甲状腺自体の回復も見たいしなぁ。」 だから、とりあえず、チロナミンってゆうT3甲状腺ホルモンを飲むことになった。甲状腺からは、T3とT4ってゆうホルモンが出てて、チロナミンはT3。主にT3が体のコントロールに重要なんだってさ。だから、T3であるチロナミンを飲めば体は正常にコントロールされて、でもT4は純粋に甲状腺から出てる量しかないから、T4を測れば、甲状腺の働きがどれだけ回復してくるか判るらしいよ。先生、アタマいいね〜。 |
甲状腺ホルモンが不足しているのですから、甲状腺ホルモンを飲まなければいけませんが、T4を補うと甲状腺自体の回復を調べることが出来なくなるため、体をコントロールするのに重要なT3であるチロナミンを飲むことになりました。 こうすれば、T4の測定により甲状腺の純粋な働きを調べることができ、かつ、体はチロナミンを飲むことでT3が正常になって好調になるはず...でした。 |
なんかおっかしいな〜 27歳 1999年7〜8月 アイソトープ治療後3〜4ヶ月 |
な〜んかおかしいな〜。やる気はしないけど、なんか焦るってゆうか・・・。 ヒトとハナシすんのもおっくうだしな。 バリ旅行へいったよ。バリは楽しかったけども、な〜んか楽しめないんってゆうか変なんだよな〜。もう、FT3は2.8と正常値なのにね〜。 |
このころから、なんとなく気分が落ち込みはじめました。FT3は正常値になっていました。 しかし、飲んでいるチロナミンはT3なので、T4は低いまま(0.2以下で測定不能)、TSHは高いまま(124!)でした。 |
そして鬱へ 27歳 1999年9〜10月 アイソトープ治療後5〜6ヶ月 |
最近シゴトがチョー忙しい。毎日毎日、11時とかあたりまえだもんな。土曜はおろか日曜までオシゴト...。不景気だし仕方ないね。 しかしおっかしいな〜。体調わる〜。なんか、アタマボーっとするし、な〜んか、脱力感ってっゆうか、みょーな感覚だ。やべー、ひょっとして死ぬんじゃねーか?でもシゴトやらなきゃやらなきゃ...。うわ〜、だんだんアタマが回らなくなってきた。ボケてるんじゃねーのか。なんか、アタマに輪っかがはまったみたいで変だぞ。気分も最高に悪い。脳みそ壊れたんじゃねーか??あ〜、もうどうなったっていいや。 |
このあたりから、明らかに鬱になりました。鬱は、憂鬱とはちがう、生まれて初めて体験したとてもイヤな辛い感覚でした。なんともいえない脱力感のようなものに襲われ、ストレスをモロに感じ、アタマは動かなくなり輪っかか小さい帽子をかぶったような感覚に襲われ、そして、それでも仕事をやらなきゃ、休んではいけない、自分はどうなってもいい、などと考えていました。でも、やる気をだそうとすると余計に鬱におそわれ苦しみました。 |
精神科へ 27歳 1999.10月 通院開始4年半 アイソトープ治療後6ヶ月 |
脳の検査を受けたがやはり異常は無く、精神科を訪ねることになった。 もう、やる気が無いとか、気分が落ち込んでるなんてもんじゃないぞ。病的にアタマがボケてる。ほんとにボケてるんじゃないか? 市内のM病院の精神科へ行く。 そこで、甲状腺の病気になったヒトは、治療で甲状腺が治ったといわれた人でも、ちょっとしたことで精神状態が不安定になったり、鬱になったりしやすいといわれた。それはコマッタ、本当? しかも、甲状腺の治療との連携が必要なので、甲状腺の主治医に、精神科を紹介してもらいなさいと言われた。。。一応、一週間分のデパス(抗鬱剤)をくれたけど。 |
メルカゾールを飲んでいた頃からの僕の経験では、甲状腺ホルモンが高くなると躁になり感情的になり、低くなると憂鬱になりました。しかし、このような鬱状態になったのは初めてです。 本などにも、甲状腺ホルモンが低くなり鬱になった例なども載ってはいますが。僕は鬱になりましたが、甲状腺の異常が直接、鬱を引き起こす原因となるのかどうかはわかりませんのでご注意を...。ただ、甲状腺ホルモンと精神状態との関係はあると医者も言っており、無関係ではなさそうです。だからこれからも、甲状腺のことと同時に鬱のこともここへ書きたいし、また関係を探っていきたいと思います。 |
<アイソトープ治療後の推移>
の部分がこの時期の数値です。
正常値 | 99.6 | 99.7 | 99.8 | 99.9 | 99.11 | 99.12 | 00.2 | 00.3 | 00.4 | |
FT4(ng/dL) | 0.8〜1.8 | 0.33 | <0.2 | <0.2 | <0.2 | <0.2 | 1.35 | 1.87 | 2.15 | 1.79 |
FT3(pg/mL) | 2.2〜4.3 | 1.33 | 2.74 | 2.82 | 3.74 | 3.94 | 1.45 | 1.81 | 1.99 | 1.75 |
TSH(μU/mL) | 0.27〜4.65 | 93.8 | 124.7 | 123.4 | 97.01 | 46.9 | 32.0 | 7.16 | 2.30 | 5.97 |
チロナミン<T3>(錠) | 3.0 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | ||||||
チラージン<T4>(錠) | 3 | 3 | 4 | 4 | ||||||
鬱レベ | 0(笑) | 0.5 | 0.5 | 0.7 | 7.0 | 8.0 | 10.0 | 10.0 | 8.0 | 7.0 |
鬱レベル0.5:何事もやる気ナシ、ちょっぴり焦燥感。だが憂鬱のヒドイやつってくらい。 |
鬱レベル1.0:結構焦燥感。頭がボケボケ。時々アタマがガチガチでストップする。でかけるのがおっくう。 |
鬱レベル3.0:頭がジンジンボケボケ。脱力感、肩こり、30%思考力低下、かなり焦燥感。体調変。 |
鬱レベル5.0:すごい肩コリ。50%思考力低下、仕事の能力50%以下、常時かなりの焦燥感、理由無く全 て不安。かなり脱力感。 |
鬱レベル7.0:アタマに輪っかがハマッテ思考力80%低下、仕事能力20%以下。 |
鬱レベル10.0:発作発生または発生しそう。思考力90%低下。もう生きてても意味ナシ。死にたい。 |